間柱の入れ替え

この物件は古い物件でよく使われている貫工法という工法で建てられています。
間柱には40㎜の角材が使用されていたのですが、今回はこれを105×30の間柱に入れ替える作業を行います。
間柱は柱というよりは壁材の下地としての役割りがあります。
なので間柱を立てる際には面を合わせることを意識するのが大切です。
面が合っていないと石こうボードが平らにはれないので壁が波をうったり、ひび割れの原因になります。

リフォームの場合には場所ごとに寸法が違うことは当たり前にあります。
この物件も材料がねじれている箇所が多いので都度調整をしながら間柱を立てていこうと思います。
土台部分の加工
使用する材料は杉のKD材で寸法が105×30×3000(㎜)のものを使います。
柱の芯と柱の芯の距離は910㎜です。

半分の455㎜のところが間柱の芯になるように、材料の厚み分の30ミリ深さは8ミリで墨を付けます。

墨付けが済んだら鑿で土台を切り欠きます。

このように切り欠いたところに間柱を立てていきます。
土台の切り欠きは必須ではありませんが、間柱のねじれを防止するメリットがあります。

間柱を加工する
次は間柱を加工します。
土台から桁までの長さで材料をカットします。
筋交いのある場所に間柱を立てるときは現物を筋交いにあてて直接墨付けをします。
古い物件では経年変化によって寸法に狂いが生じていることが多くあるので現物合せをした方が早くて正確です。
筋交いのある部分に間柱を収める場合は、間柱側を切り欠いて収めます。
筋交いは建物にかかる荷重を負担する重要な構造材なので切り欠いてはいけません。

間柱の固定

間柱は釘またはビスで固定します。
まずは間柱の上下を75㎜の釘で画像のように固定します。

次に間柱と筋交いが交差する赤点の箇所を固定します。
裏側も同じように固定したら完了です。

間柱を固定する際は面が合っているかを確認しながら取り付けていきます。
面が合っていないと石こうボードを貼る際に苦労します。
まとめ
知識ゼロから古家をリノベーションをしていると毎日に学びがあります。
これまで間柱というのは、柱と柱の間に立てる細い柱で太い柱の補助的な役割りをしていると思っていました。
しかし実は間柱には建物自体を支えるのではなく外壁や内壁の下地を支えたり下地の受け材の役わりを担っている部材だということを知りました。
ですので間柱はキツく入れ込まずに僅かに遊びをもたせて建物の荷重はしっかりと柱にかけてやることが大切ということです。

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