薪ストーブを導入するための費用は100万円~150万円といわれています。
決して安いとは言えない金額ですよね。
しかし、DIYで薪ストーブを設置すれば費用を大幅に抑えることができます。
この記事では、私がDIYで薪ストーブを設置した方法と実際にかかった費用を紹介いたします。
DIYで薪ストーブを設置したいけど費用ややり方が心配でなかなか一歩を踏み出せないという方。
是非この記事を読んで薪ストーブのある暮らしを手に入れてみて下さい。
コメリオリジナルの鋳物薪ストーブがおすすめ
これまで薪ストーブ本体の価格は20万~50万円というのが主流でしたが、近年では5万円ほどで購入できる安価な薪ストーブも多く出回るようになってきました。
中でもコメリホームセンターのオリジナル鋳物薪ストーブのシリーズはお勧めです。
二次燃焼機能が付いた鋳物製の薪ストーブが5万円程度の低価格で販売されているからです。
しかも長期間使用していると交換が必要な消耗部品も用意されているので購入後も安心です。
鋳物とは溶かした鉄を砂型に流し込んで作られる鉄製品です。
型に流し込んで製造するので細かなデザインが可能です。
また、蓄熱性に優れていて一度暖まると冷めにくく遠赤外線の効果を多く得られます。
一方で、暖まるまでに時間がかかり急激な温度変化には弱いという特徴もあります。
コメリオリジナル鋳物薪ストーブの機種ごとの比較表
型式 | 薪ストーブ600 | 薪ストーブ605A | 薪ストーブ386A | 薪ストーブ306A |
画像 | ||||
価格 | 39,800円 | 44,800円 | 49,800円 | 54,800円 |
暖房範囲 | 15~20坪 | 15~20坪 | 20~25坪 | 25~30坪 |
出力(熱効率kcal) | 5kw(4300) | 5.5kw(4700) | 7kw(6000) | 8kw(6800) |
燃焼効率 | 70% | 70% | 70% | 70% |
推奨薪長さ | 25cm | 30cm | 30cm | 30cm |
煙突口径 | φ106mm | φ106mm | φ106mm | φ120mm |
重量 | 59kg | 69kg | 75kg | 87kg |
サイズ(幅×奥行×高さ)mm | 350×455×575 | 580×390×575 | 370×570×640 | 425×785×570 |
2次燃焼機能 | あり | あり | あり | あり |
もちろんコメリの他にも同程度の価格で販売されている薪ストーブもたくさんありますので、読者様の好みにあわせて長く付き合えるものを選ぶとよいと思います。
個人的には二次燃焼機能のある薪ストーブがおすすめです。
二次燃焼機能があると燃費が良くなるので薪代が節約できるほか、煙を燃焼させるので煙が少なくなりご近所トラブルの予防にもなります。
一次燃焼で出る煙には可燃性ガスが含まれています。
この可燃性ガスをもう一度燃焼させる機構を二次燃焼機能と言います。
二次燃焼をさせることで燃料の薪を無駄なく使うことができ、煙も少なくなります。
薪ストーブ煙突の種類と部材選び
薪ストーブから出た煙を屋外に排出する煙突ですが、この薪ストーブの煙突はさまざまな形の部材を連結させることで完成します。
煙突の径は薪ストーブの出力によって径のサイズが違いますのでストーブに合った煙突部材を選びましょう。
煙突の径
煙突の太さには、【100㎜】【106㎜】【110㎜】【115㎜】【120㎜】【150㎜】【170㎜】【180㎜】【200㎜】と様々なサイズがあります。
設置する薪ストーブに合う径の煙突を用意します。似たようなサイズもあるので注意が必要です。
煙突を選ぶ
薪ストーブの煙突の構造には一重(シングル)と二重のものがあり、屋外では2重の構造の煙突が推奨されています。
また、煙突表面の処理方法には素地のステンレスのものと、ステンレスの素材に耐熱の黒色塗装を施したものがあります。
価格は一重のものより二重の方が高く、ステンレスの素地よりも耐熱黒塗装の方が高くなります。
性能で選ぶなら黒耐熱の二重ですが、価格で選ぶならステンレス素地のシングル煙突になるでしょう。
シングル煙突は、ただの金属製の筒で外気の影響を受けやすく結露が発生します。
二重煙突は、煙突が二重構造になっていて外気の影響を受けにくいので結露の発生がありません。
設計図を描いてみる
設置する煙突が決まったら次はどの部材がどれだけ必要なのかを割り出します。
設計図を描くとより一層完成のイメージをしやすくなり、必要な数も正確にわかるようになります。
また、煙突の設置には消防法や建築基準法によって一定のルールが設けられているので、設計図を描く際にはそちらも知っておいた方が良いでしょう。
設計図を描いて必要な煙突部材を割り出せたらホームセンターなどで部材を調達します。
煙突の部材には以下のようなものがあり、これらを組み合わせて連結することで煙突を作ります。
私はとにかく費用を抑えたかったのでφ106㎜ステンレス素地のシングル煙突の一択です。
メガネ石
煙突を設置する上でメガネ石が必要です。
メガネ石は、煙突が壁を貫通する部分に設置する断熱用の石のことをいいます。
火災を防止する大切な部材になりますので必ずメガネ石を設置してください。
煙突支え脚
支え脚は煙突を壁面に固定する際の金具です。
煙突を屋根上まで延長する途中に設置して煙突を支えます。
細かい部材はまだまだ沢山ありますが、ひとまずこれくらいの部材をそろえれば薪ストーブを設置することができます。
DIYでの薪ストーブ設置費用まとめ
この記事を書くにあたって近くのホームセンターで価格の確認をしたのですが、少し残念な発見がありました。
私は2018年に薪ストーブを設置して現在は2023年なので5年が経過した訳ですが、
この5年の間でほぼすべての部材が値上がりしていました。
DIYで薪ストーブの設置をお考えの方は早めに検討した方が良いかもしれませんね。
下に私が薪ストーブを設置した時の部材と価格を表にしてみましたので参考にしてください。
商品名 | 2018年の単価 | 2023年の単価 | 数量 | 2018年の価格 | 2023年の価格 |
鋳物薪ストーブ600(本体) | 34,800円 | 39,800円 | 1 | 34,800円 | 39,800円 |
⌀106ステンレス煙突直管 | 798円 | 1,080円 | 7 | 5,586円 | 7,560円 |
⌀106ステンレス煙突反直管 | 648円 | 798円 | 1 | 648円 | 798円 |
⌀106ステンレス煙突エビ曲 | 498円 | 848円 | 2 | 996円 | 1,696円 |
⌀106ステンレス煙突T曲 | 1,180円 | 1,180円 | 1 | 1,180円 | 1,180円 |
⌀106ステンレス煙突トップ | 1,680円 | 1,980円 | 1 | 1,680円 | 1,980円 |
⌀106ステンレス眼鏡板 | 2,180円 | 2,580円 | 1 | 2,180円 | 2,580円 |
⌀106ステンレス支え脚 | 428円 | 498円 | 3 | 1,284円 | 498円 |
⌀106メガネ石100㎜幅 | 4,800円 | 5,980円 | 1 | 4,800円 | 5,980円 |
合計金額 | ー | ー | ー | 48,354円 | 61,274円 |
計算した結果2023年の価格は61,274円となりました。
2018年の時とくらべると約13,000円ほど高くはなっていますが、炉台や炉壁の材料費を考慮してもまだ10万円以内での設置は可能な範囲といえるのではないでしょうか。
これ以上の物価の高騰は勘弁してもらいたいものですね。
皆様が薪ストーブを設置するきっかけになれば嬉しく思います。
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