薪ストーブの設置に関係する法律まとめ【DIYで設置をする方は必見】

薪ストーブと法律薪ストーブ
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薪ストーブを導入したいけど、業者に設置を頼むと工事費が高いんだろうなー、

費用を抑えて薪ストーブを導入できるいい方法は無いかなー?

こんな風に考えた事ありませんか?

そんな時はDIYで薪ストーブを設置してみてはいかがでしょうか。

DIYで薪ストーブを設置することができれば、費用を大幅に削減することができます。

ただし、薪ストーブは間違った方法で設置してしまうと火災に直結してしまうので、設置する前に安全な設置の方法について学ぶ必要があります。

でも法令関係の条文は面倒な言い回しが多いし、正直言って分りずらいですですよね。私も自分の薪ストーブを設置する時は苦労しました。

そこでこの記事では、薪ストーブを設置する際の基準や関係法令を一つずつ簡単に解説していこうと思います。

これから薪ストーブの設置を考えている方は是非参考にしてみて下さい。

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薪ストーブと建築基準法

建築基準法は大まかに建築物が守らなければならない基準を規定しているものですので、直接的に薪ストーブに関して規定している条文は見当たりませんでしたので、建築基準法施行令を見ていこうと思います。

建築基準法施行令 (第115条 建築物に設ける煙突)

建築基準法施行令?建築基準法とは違うの?と思った方もいらっしゃると思いますが、建築基準法施行令とは建築基準法をより詳細に規定したものと考えてください。

後に出てくる「告示」は国土交通大臣が定めるもので法令や政令をさらに細かく規定したものと考えてください。

それでは、建築基準施行令の条文をもとに煙突の設置基準をを確認していきます。

〈建築基準法施行令より抜粋〉

(建築物に設ける煙突)
第百十五条 建築物に設ける煙突は、次に定める構造としなければならない。
一 煙突の屋上突出部は、屋根面からの垂直距離を六十センチメートル以上とすること。
煙突の隔離距離
二 煙突の高さは、その先端からの水平距離一メートル以内に建築物がある場合で、その建築物に軒がある場合においては、その建築物の軒から六十センチメートル以上高くすること。
煙突の隔離距離
三 煙突は、次のイ又はロのいずれかに適合するものとすること。
イ 次に掲げる基準に適合するものであること。
(1) 煙突の小屋裏、天井裏、床裏等にある部分は、煙突の上又は周囲にたまるほこりを煙突内の廃ガスその他の生成物の熱により燃焼させないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとすること。
(2) 煙突は、建築物の部分である木材その他の可燃材料から十五センチメートル以上離して設けること。ただし、厚さが十センチメートル以上の金属以外の不燃材料で造り、又は覆う部分その他当該可燃材料を煙突内の廃ガスその他の生成物の熱により燃焼させないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる部分は、この限りでない。
国土交通大臣の定めた構造方法は、【国土交通省告示第千百六十八号】を参照
出典:国土交通省ウェブサイト
煙突の隔離距離
ロ その周囲にある建築物の部分(小屋裏、天井裏、床裏等にある部分にあつては、煙突の上又は周囲にたまるほこりを含む。)を煙突内の廃ガスその他の生成物の熱により燃焼させないものとして、国土交通大臣の認定を受けたものであること。
出典:国土交通省ウェブサイト

国土交通省告示 (第千百六十八号)

煙突の上または周囲にたまるほこりを煙突内の廃ガスその他の生成物の熱により燃焼させない煙突の小屋裏、天井裏、床裏等にある部分の構造方法を定める件

出典:国土交通省ウェブサイト

国土交通省 告示第225号(準不燃材料でした内装の仕上げに準ずる仕上げを次のように定める件)

〇準不燃材料でした内装の仕上げに準ずる仕上げを次のように定める件

出典:国土交通省ウェブサイト

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薪ストーブと【消防法】

消防法では第9条に火を使用する設備に関連する条文が規定されています。薪ストーブもこれに該当する設備なので、この条文から確認していきましょう。

第九条 かまど、風呂場その他火を使用する設備又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備の位置、構造及び管理、こんろ、こたつその他火を使用する器具又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある器具の取扱いその他火の使用に関し火災の予防のために必要な事項は、政令で定める基準に従い市町村条例でこれを定める。
消防法では火災発生の恐れがある設備に関して、火災予防のために必要な事項はそれぞれの市町村の条例で規定されていますので、各市町村の火災予防条例で確認してください。

火災予防条例 (第5条)(第3条)

火災予防条例はそれぞれの地域の風土により微妙に違いがあります。お住いの市町村の火災予防条例を確認してください。

この記事では参考までに私の住んでいる地域の火災予防条例を使って解説をしていきます。

第5条 ストーブ(移動式のものを除く。以下この条において同じ。)のうち,固体燃料を使用するものにあつては,不燃材料で造つたたき殻受けを付設しなければならない

2 前項に規定するもののほか,ストーブの位置,構造及び管理の基準については,第3条(第1項第11号から第14号まで及び第17号オを除く。)の規定を準用する。

第5条の1項には、薪ストーブには焚き殻受け(灰皿)を付ける事という内容です。

2項には、薪ストーブについての詳しい基準は第3条で確認して下さいと書いてありますので確認していきましょう。

第3条 炉の位置及び構造は,次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 火災予防上安全な距離を保つことを要しない場合(不燃材料(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第9号に規定する不燃材料をいう。以下同じ。)で有効に仕上げをした建築物等(消防法施行令(昭和36年政令第37号。以下「令」という。)第5条第1項第1号に規定する建築物等をいう。以下同じ。)の部分の構造が耐火構造(建築基準法第2条第7号に規定する耐火構造をいう。以下同じ。)であつて,間柱,下地その他主要な部分を準不燃材料(建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第1条第5号に規定する準不燃材料をいう。以下同じ。)で造つたものである場合又は当該建築物等の部分の構造が耐火構造以外の構造であつて,間柱,下地その他主要な部分を不燃材料で造つたもの(有効に遮熱できるものに限る。)である場合をいう。以下同じ。)を除き,建築物等及び可燃性の物品から次の各号に掲げる距離のうち,火災予防上安全な距離として消防長が認める距離以上の距離を保つこと。

薪ストーブを設置する部屋の壁が不燃材料じゃない場合は、別表第3に定める隔離距離を確保して薪ストーブを設置してください。ただし、設置する建物が耐火構造なら壁の材料は準不燃材料でもいいですよ。という内容です。

ア 別表第3の炉の項に掲げる距離

薪ストーブは開放炉以外使用温度が300℃以上800℃未満に該当するので、壁や天井からは赤色枠の部分の隔離距離以上を確保してください。

火災予防条例 別表第3

イ 対象火気設備等及び対象火気器具等の離隔距離に関する基準(平成14年消防庁告示第1号)により得られる距離

【平成14年消防庁告示第1号】  

出典:消防庁ホームページ

(2) 可燃物が落下し,又は接触するおそれのない位置に設けること。

↑そのままの意味

(3) 可燃性のガス又は蒸気が発生し,又は滞留するおそれのない位置に設けること。

↑そのままの意味

(4) 階段,避難口等の付近で避難の支障となる位置に設けないこと。

↑そのままの意味

(5) 燃焼に必要な空気を取り入れることができ,かつ,有効な換気を行うことができる位置に設けること。

↑そのままの意味

(6) 屋内に設ける場合にあつては,土間又は不燃材料のうち金属以外のもので造つた床上に設けること。ただし,金属で造つた床上又は台上に設ける場合において,防火上有効な措置を講じたときは,この限りでない。

薪ストーブは金属以外の不燃材料の上に設置する。

金属の床に設置する場合は防火上有効な措置を講じる。(金属製の床の下に不燃材料のレンガなどを敷く)

(7) 使用に際し火災の発生のおそれのある部分を不燃材料で造ること。

床、炉壁、貫通部分などは不燃材料で造る。

(8) 地震その他の震動又は衝撃(以下「地震等」という。)により容易に転倒し,亀裂し,又は破損しない構造とすること。

↑そのままの意味

(9) 表面温度が過度に上昇しない構造とすること。

市販の薪ストーブを適正に使っていれば大丈夫です。

ア 風道並びにその被覆及び支わくは,不燃材料で造るとともに,風道の炉に近接する部分に防火ダンパーを設けること。

市販の薪ストーブには煙突の接続部分にダンパーが設けられています。ダンパーは排煙を行う際に気体の流量を調節する役割があります。

高気密住宅に薪ストーブを設置すると気圧の関係で排煙が上手くできずに煙突から煙が逆流する場合があります。これを防ぐために吸気を外気から直接取り入れるために風道を設ける場合があります。風道を設けた場合においてもダンパーを設置する必要があります。

イ 炉からアの防火ダンパーまでの部分及び当該防火ダンパーから2メートル以内の部分は,建築物等の可燃性の部分及び可燃性の物品との間に15センチメートル以上の距離を保つこと。ただし,厚さ10センチメートル以上の金属以外の不燃材料で被覆する部分については,この限りでない。

薪ストーブでいうと内と外の貫通部分がこの条文に該当。市販のメガネ石を設置することでこの条文はクリアできます。

隔離距離とメガネ石

ウ 給気口は,じんあいの混入を防止する構造とすること。

↑吸気口からじんあい(ホコリ)の混入を防ぐ構造にする。

(15) 薪,石炭その他の固体燃料を使用する炉にあつては,たき口から火粉等が飛散しない構造とするとともに,ふたのある不燃性の取灰入れを設けること。この場合において,不燃材料以外の材料で造つた床上に取灰入れを設けるときは,不燃材料で造つた台上に設けるか,又は防火上有効な底面通気をはかること。

薪ストーブには火の粉が飛ばないような作りにする事。(扉が閉まればOK)

ブリキや陶器などでできたフタの付いた不燃性の灰入れを設ける事。

この灰入れはレンガなどの不燃材料の上に置くか、五徳などの上に置く事。

灰入れの設置方法

 

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まとめ

まとめ

 

ここまでに見てきた法律や条例は、薪ストーブを安全に使用するために最低限守らなくてはいけない事項を規定しています。

DIYで薪ストーブを設置する場合もそうでない場合もこれらの法律は守らなくてはいけません。

逆にDIYであっても法律や条例に沿って設置する事ができれば安全に薪ストーブを設置する事ができるという事になります。

DIYで作業を行うという事は決して楽ではありませんが、自分の思い描く通りに作業を終えた時の達成感は他で味わう事ができないと思います。

もちろん、DIYで作業を始めたものの途中で挫折してしまう事もあります。そんな時は遠慮なく薪ストーブの設置を引き受けてくれる業者に相談してみましょう。

業者は技術を提供して対価を得る事を生業としているので、きっと快く引き受けてくれるはずです。業者を決める時は2つ以上の業者に相談をして総合的に判断してから納得する業者に依頼する事をおすすめします。

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