スプレーガンを使って塗装をするには避けて通れないのが塗料の調合です。
スプレーガンで塗装をしてみたいと思っていても、塗料の調合のやり方が分からずに諦めてしまっていた方も多いのではないでしょうか。
この記事ではそんな方のためにDIYでできるレタンPG80の調合方法について解説します。
カラーベース
レタンPG80の原色の数は108色もあります。
車の純正色はこの108色のうち5~8色を混ぜ合わせることでできていて、これをカラーベースと言います。
カラーベースは自分で調色するといった方法もありますが、DIYでスプレーガン塗装をする場合はコストが高くなってしまうのであまりお勧めはできません。
現在ではインターネットショップで簡単に調色してもらえるのでDIYで塗装をする場合はコチラをおすすめします。
この記事ではショップでカラーベースを作ることを前提にお話をすすめていきます。
調合に必要な道具
調合に必要な道具は以下のとおりです。
キッチン計り
塗料の調色には0.1g単位の計量が必要です。
なのでキッチン計りは、最小計測単位が0.1gまで測れるタイプのものを用意してください。
最近は最小測定単位が0.1gものでも比較的安価で入手することができます。
調色カップ
DIYで調色する場合は5~10個入りの少量のセットで用事は足ります。
調色カップが用意できない場合は、紙コップなどでも問題ありません。
攪拌棒
攪拌棒は塗料を混ぜるための道具で、洗浄することで繰り返し使うことができます。
慣れてくると塗料の粘度やシンナーの希釈の目安としても使えるようになります。
ストレーナー
ストレーナーは塗料をスプレーガンに入れる際に不純物をろ過するために使用します。
塗料をろ過しないまま塗装してしまうと塗装面に異物を吹き付けてしまったり、スプレーガンを詰まらせてしまう原因になります。
ファンネルタイプと和紙タイプの美吉野紙があります。
ラッカーシンナー
ラッカーシンナーはスプレーガンや調色に使う道具を洗浄するために使います。
使用するのは洗浄用のラッカーシンナーです。
塗料の調合【ネタを作る】
カラーベースを用意したら、硬化剤とシンナーを加えて実際に使用するためのネタを作ります。
ネタというのはカラーベースに硬化剤とシンナーを入れて調合した塗料のことを言います。
寿司屋のネタからきているのでしょうか。私はペンキ屋さんでも自動車塗装屋さんでも働いたことがありますがどちらも塗料のことをネタと呼んでいました。
ここでは例としてカラーベース250㎖の調合方法を解説します。
①カラーベースの計量
計量でいちばん多い失敗が容器の重さを差し引かずに計量してしまう事です。
容器を乗せた状態ではかりをゼロに合わせる風袋引きの作業を忘れないようにしましょう。
計りに容器をセットして目盛りのゼロを確認したら、250gのカラーベースを注ぎます。
②カラーベースに硬化剤を入れる
カラーベース(主剤)と硬化剤は100 : 10の割合で調合します。
例:250gのカラーベースに25gの硬化剤を加えてよく攪拌します。
出来上がったカラーベースは275gになります。
③硬化剤を入れたカラーベースをPGシンナーで希釈する
硬化剤を入れたカラーベース100に対してPGシンナーも100の割合で加えて希釈します。
例:硬化剤を入れたカラーベースが275gなので、同じ量のPGシンナーを加えます。
550gのネタができあがります。
PGシンナーの選び方
使用するシンナーは気温や湿度を考慮して選定しなければなりません。
下の表を参考に選定してください。
PGシンナーは違う型を混ぜて使用することができるので使用環境に合わせて微調整ができます。
引用元:関西ペイントウェブページ
塗料には使用期限がある!
硬化剤を入れたカラーベースには使用期限があります。
硬化剤を入れた後のカラーベースは使用可能時間以内に使い切ってください。
使用可能時間を過ぎた塗料は粘度が増してゲル化が始まります。
表面上は変化が表れていない場合でも局部的には硬化反応が進んでいるので塗装に異常が生じる事があるので時間内に使い切りましょう。
硬化剤を入れる前のカラーベースなら保存が可能なので、カラーベースは必要な分だけ硬化剤を
まとめ
今回は塗料の調合について解説いたしました。
0.1gまで計れるはかりがあればDIYでも簡単に塗料を調合することができますので皆さんもスプレーガンを使った本格的な塗装にチャレンジしてみて下さい。
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