こんにちは。
この記事では築40年27坪の平屋のリノベーションをお届けしています。
ようやく解体作業が終わりこれからは家を造っていくステージに突入です。
初めの作業は、屋根瓦の塗装を行います。
この家の瓦はセメント瓦です。
瓦の状態はというと、既に塗装は剥がれ落ちてしまっていてセメントがむき出しの状態です。
しかし幸いなことに雨漏りも無く瓦に人が乗っても割れてしまうほど劣化はしていないようです。
なので今回はこのセメント瓦に塗装をしてこのまま利用することにします。
セメント瓦を塗装する手順
セメント瓦の塗装は以下の手順で行います。
・瓦の洗浄
・養生
・下地処理
・上塗り
・乾燥
セメント瓦の洗浄
一見すると汚れていないように見えますが、屋根に上がって瓦を確認すると鳥の糞や苔で結構と汚れているものです。
画像は高圧洗浄機で洗浄した様子を撮影したものなのですが比較すると良くわかりますね。
この画像を見ると塗装前の洗浄が大切というのがよくわかります。
屋根の塗装に関わらず高圧洗浄機は1台あると様々な事に使えるのでとても便利です。
養生
塗料をかけたくない部分にはあらかじめ養生をしておきます。
マスカーという養生シートとマスキングテープが一体になったものを使用すると簡単に養生をすることができます。
この家の場合は外壁も張り替える予定なので養生はしていません。
塗装下地のシーラーを塗る
洗浄が完了して半日ほど乾かしたら次は下地剤を塗ります。
塗装の下地にはシーラーという溶剤を使います。
シーラーにはセメント瓦と塗料との密着を良くする働きの他に塗料の吸い込み防止の役割があります。
今回使用するのは、日本ペイントの【水性カチオンシーラー】です。
水性ですが乾燥後は油性と変わらない性能を発揮します。
また水道水で希釈したり刷毛の後始末ができるのでとても使いやすいシーラーです。
希釈する場合は水で10%以内で希釈して使用します。
塗る回数は1回で大丈夫ですが、塗り残しがないようにたっぷりと塗布しておきます。
塗るというより刷毛をポンポンと叩きながらシーラーをセメントの巣穴に吸い込ませてやるイメージです。
塗った瓦の枚数は、45列×19段×2+棟瓦45枚で、合計すると約1750枚です。
とっても疲れました。
上塗りをする場合は4時間以上の乾燥が必要です。
私は気力の限界をむかえてしまったので翌日まで乾燥させる事にします。
これから上塗り塗料を2回も塗らなければいけないと思うと・・(涙)
今回は15㎏缶で3缶弱のシーラーを使用しました。
この家の瓦は風化が進んでいて表面の塗料がほとんど残っていない状態だったのでシーラーを多く使用しましたが、メンテナンスされている瓦であればここまで多くのシーラーはいらないと思います。
上塗り(1回目)
上塗り塗料とは仕上がりの色の塗料の事です。
上塗りは2回に分けて塗ることで綺麗に仕上げることができます。
今回使用する上塗り塗料は、カンペハピオの【水性シリコン遮熱屋根用】のカーボングレーという色です。
説明書きには塗りにくくなった時だけ水で5%以内で薄めると書いてありますが、セメントが露出した状態の瓦や夏場に作業をする場合には10%ほど希釈しても良いかと思います。
私は手が遅いので刷毛で片面を塗るのに2日もかかってしまいました。
このペースでは体力が持たないので塗り方を変更しようと思います。
スプレーガンで塗料を吹き付ける
急遽用意したスプレーガンはノズルの口径を1.4㎜・1.7㎜・2.0㎜に付け変えることのできるスプレーガンで様々なシーンでの塗装に使うことができます。
今回は巣穴の空いたセメント瓦の塗装ということで塗料を多めに噴射したいので口径2.0㎜のノズルを装着して使用します。
スプレーガンに入れるネタは塗料に対して10%程度の水を加えて少しサラサラな状態のものを使います。
このスプレーガンはカップ容量が600㏄と大きいので外壁や屋根など広い面積を塗装する際に塗料の補充回数が少なくて済みました。
これ一本で住宅・家具・車の塗装をすることができるので、とてもコスパの良い商品だと思います。
上はスプレーガンで塗装した画像です。
刷毛塗りとは違いセメントの巣穴にもしっかりと塗料が入り込みます。
また均等に塗料が配れるのでたれや流れがなく綺麗に仕上がっています。
1時間あたりに塗れる枚数も刷毛塗りと比較すると約3倍ほど増えます。
コンプレッサーをお持ちの方はスプレーガンを使った塗装も検討されてみても良いかもしれません。
コンプレッサーをお持ちでない方は、手軽にスプレー塗装ができる電動のスプレーガンというものがありますので、そちらを検討してみてはいかがでしょうか。
上塗り(2回目)
上塗りの2回目は、仕上げの工程になります。
塗料は1回目よりも多めの水を加えて少し緩めの状態で塗装します。
どんなに丁寧に塗っているつもりでも1回目の上塗りで色が入っていない箇所や塗りムラがあるものです。
2回目の上塗りでは、こういった塗り残しを直しつつ仕上げ塗装を行います。
乾燥
上塗りの2回目が完了したら乾燥させます。
乾燥は気温によりますが、4~6時間必要なので天気予報を確認して乾燥前に雨にあたらないようにします。
まとめ
今回はセメント瓦の塗装を行いました。
思ったていた以上に塗装作業に時間と費用がかかってしまったという感想です。
作業したのが8月の暑い時期という事もありますが、1750枚の瓦を下地も入れて3回も塗装するのですから時間もかかるわけです。
また、屋根の面積で計算するとシーラーを1缶、上塗りが2缶で足りる計算でしたが終わってみたらシーラーを3缶、上塗り3缶を使う事になってしまいました。
古いセメント瓦はスポンジのように巣が空いてしまっているので予想以上に塗料を吸い込んでしまうようです。
作業をする前は3日もあれば余裕で終わると思っていましたが、実際には10日もかかってしまいました。
もっと早くからスプレーガンを使っていればよかったと後悔しています。
少し工期と材料費はかさんでしまいましたが、怪我もなく無事に作業が完了したので、ひとまず良しとします。
もう当分は屋根の上に上がりたくありません。(笑)
次の作業は、大引きの入れ替えを行おうと思っていますので、ぜひ見に来てください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
材料費
最後に今回の作業でかかった材料費の合計は、58,575円でした。
塗装したのは27坪の平屋のセメント瓦です。
畳の枚数で言ったら約60枚くらいなので説明書きによれば2缶ずつで足りる計算でしたが、終わってみれば3缶丸々使用しました。
そもそも瓦は表面積が大きいですし風化によって巣が空いた状態の瓦だったのが塗料を多く必要とした理由かと思います。
内訳
水性カチオンシーラー(日本ペイント)7,898円×3
水性シリコン遮熱屋根用塗料(カンペハピオ)11,627円×3
※今回使用した刷毛などの道具類は材料費に含めておりません。
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