YAMAHAの小型除雪機YU240その名も【ゆっきぃ】は、手押し式ながらその使い勝手の良さには定評があり多くのユーザーから高く評価されている除雪機です。
そんなゆっきぃの不動機を鉄くず屋さんから安く購入することができたので、これを実用できるまで直していこうと思います。
見た感じからも状態が良いとは言えない機体なので苦労する事が予想されますができる限り頑張ります。
この記事が少しでも読者様の参考になればうれしく思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
エンジン始動手順を確認
①燃料タンクキャップのコックを開く
②燃料コックレバーを【運転】にする
③メインスイッチを【ON】にする
④チョークレバーを引く
⑤リコイルスターターを引く
はじめに今の状態を確認する意味もこめて説明書の手順どおりにエンジンを始動させてみます。
リコイルスターターを引くと、
「ポンポンポン」とはいうもののエンジンはかかりません。
しかし、この「ポンポンポン」という音をを確認することが大切です。
この音はエンジン内部が正常でないと得ることができない圧縮音だからです。
エンジン始動に必要な3要件
エンジンの始動には「良い圧縮」「良い点火」「良い混合気」と三つの要件が必要です。
この3つの要件すべてがそろわなければエンジンはかかりません。
そしてこの3つの要件をそれぞれ確認することでエンジンがかからない原因を知ることができます。
ここからはこれらの3つの要件をそれぞれ確認していこうと思います。
良い圧縮
良い圧縮を確認する方法は、リコイルスターターを引いた時に「ポンポンポン」という音が聞こえるか否かで判断することができます。
この音が聞こえない場合はエンジン内部に何らかの問題を抱えている可能性があります。
またプラグの穴を指で塞いだ状態でリコイルスターターを引いても圧縮を確認することができます。
圧縮があれば空気の力で指がポンッとはじかれます。(痛くはありません)
良い点火の確認
良い点火の確認はスパークプラグから火花がしっかりと飛んでいる事を確認します。
はじめにメインスイッチをONにします。
シリンダヘッドからスパークプラグを抜いた状態でプラグコードに接続します。
スパークプラグの先端を金属部にあてた状態でリコイルスターターを引きます。
この時プラグから火花が飛んでいれば点火ができていることがわかります。
今回の点火確認では火花が飛んでいる事が確認できましたが、せっかくなので新しいプラグに交換します。
※YU240【ゆっきぃ】のスパークプラグはBPR6HS(NGK)です。
良い混合気の確認
良い混合気とは、空気14.7:ガソリン1の比率で混ぜた気体のことをいい、これを機械的に作り出す装置がキャブレターです。
とうぜんキャブレターに問題がある場合は良い混合気を得ることはできないのですが、ここではキャブレターには問題がないものとして、
混合気の元材料である「空気」と「燃料」の状態を先に確認します。
【空気】
空気を供給するエアークリーナーの状態を確認します。
この除雪機のエアークリーナーにはフィルターが入っていませんでしたが、パーツカタログで確認したところフィルターは無くてよいようです。
エアークリーナーは特に問題なさそうです。
【燃料】
燃料タンクからキャブレターまでの間にある燃料をすべて抜き取ります。
燃料タンクからは水が混じった古いガソリンが出てきました。ん-これではエンジンはかからなそうですね。
次に燃料フィルターを外します。
こちらも水が混入しています。キレイに清掃してもとに戻します。
キャブレター下部のボルトを緩めて中の燃料を抜き取ります。
以上で古い燃料の抜き取りは完了です。
燃料のラインを元の状態に戻します。
これで良い混合気を作る環境は整いました。
エンジンをかけてみる
ここまでで、圧縮・点火・混合気の状態を確認してきました。
他に問題がなければこれでエンジンがかかるはずです。
燃料タンクに新しいガソリンを入れてから始動手順に従ってエンジンをかけてみます。
「ポンポンポン」「ポンポンブイーン」「ポロンポロンカチッ」
っとエンジンが一瞬かかってすぐに止まってしまいました。
なぜだろうと思いよく確認するとキャブレターからガソリンがポタポタたれてるじゃありませんか。
どうやらキャブレターから燃料がオーバーフローしているようです。
簡単にはいかないとある程度は想定はしていましたが、どうやら作業が長引きそうです。
ということで燃料タンクを取ったりはめたりするのが面倒なのでここからはメンテナンス性の良いサブガソリンタンクに付け替えて作業したいと思います。
まとめ
今回はエンジンを始動させるための3要件を確認してエンジンをかけるというところまで整備してみました。
結果としてはエンジンの始動はできたものの回転数が安定せずにすぐに止まってしまうというものでした。
なので今後はエンジン回転を安定させる調整が必要になります。
また、これが直接の原因かどうかは分かりませんが、キャブレターから燃料がオーバーフローしてしまっていましたので、次はキャブレターの分解清掃を行ってみたいと思います。
次回はキャブレターを分解清掃しながらオーバーフローの原因を究明していきます。
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